唐突ですが、野菜作りには太陽の光が絶対に必要だと思ってませんか? 答えは必ずしもそうではないみたいです!
野菜工場 名張シティファームって何?
みなさん!「野菜は太陽の光で育てるもの!」と思っていませんか?
実はそれだけが正解ではないみたいです!
太陽の光を使わずに代わりに人工の光を使って野菜を育てる方法があるみたいなのです!!
そして、まさにその方法を使って野菜を育てている施設が名張にあります!!
それが、三重県名張市にある「名張シティファーム」です!!
この工場は、まったく太陽光を使わない完全人工光型野菜工場で、2017年に三重県名張市の美旗地域で稼働し始めました。
実はこの工場が完成する前には、名張市内の「名張の湯」という温泉施設の隣接地で、実験用の小規模な野菜工場を運営していたみたいです。ここでLEDの光源や栽培システム、環境制御の方法などについて、様々な実験を重ね、今の名張シティファームにその過程で蓄積したノウハウを活かし、絶賛稼働中とのことです。
24時間稼働の完全人工光型野菜工場
この工場の特徴はやはり、太陽光は一切使わずに人工光(LED)だけで野菜を育てちゃうことです!
LEDの人工光を使って光量や光質を自由に制御できるので、水耕栽培設備を組み合わせることで1年中安定して野菜を生育しています。
【予備知識】
野菜工場には、大きく分けて、太陽光型と人工光型の2種類があります。太陽光型は、その名の通り、屋根から太陽光を取り入れ育てる形。人工光型は太陽光を使わず、人工光を使って野菜を育てる形です。名張シティファームは後者の「人工光型」になります。
さらに、クラウド型の自動環境制御システムがこの工場には導入されており、栽培室の温度、湿度、CO2濃度、さらにはLED照明のスケジュールまでもが自動制御されます。
水耕栽培設備も連動して自動制御されるので、昼夜を問わず完全に自動での栽培管理が可能になります。この高度な環境制御が、新鮮で日持ちのする野菜を毎日コンスタントに生産することを可能にしています。
しかも育てた野菜は1週間程度も新鮮さが続くそうで、その理由は完全制御された環境下で育てられたため、腐敗を引き起こす菌が少ないからだそうです。
また、一般的な野菜工場とは違い、コンベア搬送システムを導入することで収穫、包装、出荷作業の生産性が向上し、なんと毎日1万株以上を名張だけでなく全国に出荷しているそうです。
全国でも珍しい耕作放棄地の再生利用
ちなみにこの工場、もとをただせば耕作放棄地を利用して作られました。耕作放棄地とは、農家の高齢化などで耕作が続けられなくなり、放置された状態の農地のことを言います。
従来、完全人工光型の野菜工場は、「農業用施設」として認められておらず、農用地での建設が不可能だったそうなのですが、国内で初めてこの名張シティファームは「農業用施設」として認定されたとのことで、土地を有効活用でき、新たな生産と雇用を生み出すことにも成功しました。
安全で新鮮な葉物野菜がずらり
この工場で作られる主力商品は、フリルレタス、万能リーフ(グリーンリーフ)、オークリーフ、レッドリーフ、3種のサラダブーケ、ケールの新鮮な葉物野菜です。しかも安全性も国際基準のASIAGAPに準拠した野菜になっています。パックされた商品に至っては洗わずそのまま食べられるというのもうれしいところです。
直売所で新鮮な野菜をゲット!
この工場にはさらに、生産された新鮮野菜を直接買える直売所があります!!
工場の入口にインターフォンがあるので、そちらからスタッフの方を呼んで注文します。直売所なので、スーパーに並ぶよりも鮮度抜群のお野菜をいち早く買うことができます!
お近くに寄った際は日持ちもするので、1週間の献立のレパートリーに入れて、多めに買っておくのもよいかもしれませんね!
※情報は2024年5月現在のものになります。